年収アップを目指す獣医師必見!平均年収と給料を上げる3つの方法を紹介

Column

2024年8月15日

獣医師は高くないと言われることがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。今回は、獣医師の年収の現状と給与を上げる3つの方法についてご説明します。

獣医師の働き方や雇用形態や役職別の平均年収

厚生労働省が発表しているデータによると、獣医師の平均年収は36.1歳で約592万円 であるとされています。しかしながら、獣医師の年収は、雇用形態や役職の有無などによっても異なるものです。獣医師の平均年収を雇用形態や役職別にご紹介します。

正社員の初任給
動物病院に正社員として就業する獣医師の初任給は、23万円~25万円程度とされています。
民間の企業に就職する場合、初任給の額には幅がありますが、大手の製薬メーカーに勤務する際の初任給は25万円前後が相場だと言われています。

アルバイト・パート・派遣社員の時給
アルバイトやパート、派遣社員として時給制で働く獣医師の方もいらっしゃいます。アルバイト・パートの場合、勤務地やこれまでの実務経験によって時給額は変わりますが、1,500円~2,000円程度の求人が多くなっています。
また、派遣社員として働く獣医師の場合の時給も同程度で1,500円~2,000円が相場となっています。

一般社員の年収
入社から3年~5年ほど経過した獣医師の平均年収は、400万円~480万円程度です。
ただし、この場合も勤務先や担当する業務内容によって金額は変わってきます。

院長クラスの年収
動物病院の院長として勤務する場合は、獣医師としての業務だけでなく、スタッフの管理をはじめ動物病院の運営に関わるマネジメント的な業務も加わります。動物病院の規模によっても年収は変わりますが、40代~50代の院長クラスとなると年収は600万円~750万円程度になるでしょう。

開業医の年収
動物病院を開業した場合の年収は、病院の集客状況によって大きく変わります。集客状況によっては、勤務医時代の年収を下回るケースもあります。反対に開業医として成功した場合は、年収1,000万円を超えることも可能です。

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獣医師の年代・性別の平均年収

獣医師の年収は年代や性別でも異なります。厚生労働省の賃金構造基本統計調査を基に年代、性別ごとの収入を見ていきましょう。

20代獣医師の平均年収
20代獣医師の場合、平均年収は350万円~500万円程度です。経験年数が上がるほど、年収は高くなっていきます。20代の場合、性別で年収が大きく変わることはありません。

30代獣医師の平均年収
30代獣医師の平均年収は、550万円~730万円程度です。30代前半では、男女の年収に大きな差は見られませんが、30代後半になると男性獣医師と女性獣医師の年収の差は大きく広がります。
女性の場合、結婚や出産などを理由に退職するケースがあります。キャリアを一度中断した場合、勤続年数が短くなるために年収に差が出ると考えられます。

40代獣医師の平均年収
40代獣医師の平均年収は、男性が720万円~900万円程度、女性が540万円~650万円程度です。男性獣医師の場合、40代になると勤続年数も長くなり、責任ある立場になる獣医師が増えることから年収も高くなると考えられます。一方、女性獣医師の場合は子育て期にあることなどから労働時間を短縮して働くケースも多いと考えられ、平均年収は男性獣医師よりも低めになっています。

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50代獣医師の平均年収
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると男性の50代獣医師の平均年収は、約1,005万円です。女性の場合は、約542万円です。この年代の男性、女性どちらともサンプル数が少なく、50代になると開業などを理由に独立する獣医師が多いと考えられます。

獣医師の勤務先別の平均年収

獣医師は動物病院のほか、公務員や民間企業などにも勤務しており、働く場所によっても年収は様々です。

動物病院で働く獣医師の平均年収
動物病院で働く獣医師の平均年収は、580万円程度です。ただし、前述したように年齢や勤続年数などによって、年収は変わります。

公務員獣医師の平均年収
公務員獣医師として働く場合、地方公務員または国家公務員として勤務することになります。勤務年数によりますが、平均年収は600~800万円です。

民間企業で働く獣医師の平均年収
民間企業の場合、企業によって年収の額には幅が生じますが、平均すると600万~800万円程度になると考えられます。

獣医師の年収は高い?低い?他業種と比較

獣医師のように6年制大学を卒業し、国家資格の取得が必要となるほかの医療職の年収は次の通りです。

医師の平均年収:1,378万円(45.3歳)
歯科医師の平均年収:787万円(38.7歳)
薬剤師の平均年収:581万円(41.1歳)

獣医師の年収が36.1歳で592万円であることを考えると、獣医師の年収は他の医療職に比べて決して高くはないことがお分かりになるでしょう。

獣医師として年収を上げる3つの方法


獣医師として年収をアップする方法には次の3つの方法があります。

製薬会社や大手企業に転職する
製薬会社をはじめとし、獣医師の資格と知識を必要とする大手の民間企業の場合、高めの給与水準が用いられています。年収アップを希望するのであれば、製薬会社などへの転職を検討してみるとよいでしょう。

製薬会社で働く獣医師の仕事内容と平均年収とは?

公務員獣医師を目指す
公務員獣医師になれば、年収600~800万円程度を目指すことができます。また、公務員の場合は高年収だけでなく、安定した収入を得られる点も魅力です。

公務員獣医師の年収は平均いくら?就職先別に調査

開業医を目指す
開業獣医師として成功した場合は、年収1,000万円以上も夢ではありません。しかしながら、開業したからといって誰もが成功できるわけではありません。事前にライバルとなる動物病院の存在や周辺の人口などをしっかりとリサーチした上で開業するようにしましょう。

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高待遇で募集する動物病院へ転職する
自身のスキルや経験次第では、現状より高い年収で歓迎する動物病院もあります。自分の市場価値を見極めて、より高待遇の職場を検討する事も年収アップに繋がります。

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まとめ

獣医師の年収についてご紹介してきました。獣医師の年収は、働き方や働く場所、役職、年齢などによって変わってきます。
獣医師として年収をアップさせたいのであれば、給与条件のよい大手企業や公務員 、または専門性を身につけて高待遇で求人募集を行う動物病院などへの転職や開業を検討してみるとよいでしょう。
アニジョブでは獣医師の方向けに幅広い転職先をご紹介しています。ぜひこの機会にのぞいてみてください。

この記事の監修者

高野 航平

大学卒業後、一般動物病院にて小動物臨床を経験し、アニコムへ入社。
ペットの病気の早期発見・予防を目標に、記事監修や相談ダイヤルなどの啓発事業に携わる。愛猫 茶太郎と暮らしている。